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桜井 淳
Nuclear Instruments and Methods, 213(2-3), p.359 - 371, 1983/00
核分裂によって発生する1MeV以上の中性子スペクトルは計算結果とよく一致するが、減速過程をへた0.1~1MeV領域の中性子スペクトルは必ずしも一致しない。その原因は、中性子の減速過程の計算法による。そのために、中性子スペクトルを実験的に評価しなければならない。JMTRの中性子スペクトルを実験的に評価するために、その臨界実験装置JMTRCを使用した。熱中性子スペクトル、減速領域スペクトルおよび高速中性子スペクトルを評価するためにmulti-foils activation methodとunfoldingコードSANDIIを利用した。この方法では、10~18MeVにもおよぶエネルギー範囲を、わずか10~20種の核反応を利用して評価することが可能である。これまでの実験では、熱中性子から減速領域にかけてのスペクトルを評価してきたが、最近では減速領域から高速中性子にかけてのスペクトルも評価できるようになった。その結果、つぎのような結論を得た。(1)中性子スペクトルのunfoldingを行い物理的に意味のある解を導出した、(2)新しいしきい検出器を導入して0.1MeV以上の中性子スペクトルの測定を試み、有用なデータを得ることができた。(3)本研究をとおして中性子スペクトルの測定法と評価法を確認することができた。
桜井 淳
核データニュース(インターネット), (17), p.21 - 27, 1982/00
JMTRの0.1~1MeV領域の中性子スペクトルを評価するために、新しいしきい検出器を開発した。本稿においては、新しいしきい検出器Hg(n,n')Hgの核データ(abundance,half-life,gamma branching ratio, neutron cross section)を整理し、また弥生炉中性子標準場における実証実験について述べる。Hg(n,n')Hg反応は比較的neutron cross section が大きく、また生成核の半減期が42.6分なので、critical assemblyのように低い高速中性子束での照射でも十分定量可能な放射化ができる。またしきい値がIn(n,n')In反応よりも低いので、Rh(n,n')RhおよびIn(n,n')In反応とともにreactor dosimetryにおいて利用しやすく、また有用なしきい検出器になるであろう。(本稿は、著者の学位論文「原子炉中性子線量評価法の実験的研究」の第3章「新しいしきい検出器Hg(n,n')Hgによる中性子スペクトルunfoldingの試み」の概要をまとめたものである。)
桜井 淳; 近藤 育朗; 中沢 正治*
Journal of Nuclear Science and Technology, 18(12), p.949 - 956, 1981/00
材料試験炉の中性子スペクトル評価実験において、しきい値が0.1MeVのしきい検出器Ag(n,n')Agを導入し、実用化実験を行なってきたが、本実験はこのしきい検出器の信頼性の実証実験である。 今回の実験を通していくつかの重要な点が明確にできた。すなわち、弥生炉標準場でAgを含む14種のしきい検出器を照射し、その実験的に決定した反応率と計算で決定した反応率の差は、すべての反応に対して10%以下であり、このことは今回導入したしきい検出器Ag(n,n')Agの信頼性を実証したことになる。また、Ag(n,n')Ag反応と同時にAg(n,2n)Ag反応やAg(n,p)d反応なども起こるが、これらの反応により生成された放射能は、Ag(n,n')で生成されたAgの放射能測定には影響しない。Agの半減期は44.3secであるが、半減期が短いことが決定的な欠点にはならず、0.1MeV以上の中性子スペクトルを測定する上で有用なしきい検出器となる
桜井 淳; 近藤 育朗
Nuclear Instruments and Methods, 171(3), p.623 - 626, 1980/00
JMTRの中性子スペクトルの測定はJMTRCを用いて、しきい検出器法で行われている。測定はK-10(燃料領域),J-11(ベリリウム反射体1層目),I-12(ベリリウム反射体2層目)で行われているが、これらの位置の積分高速中性子束(1MeV)はそれぞれ410,210,410n/cm・secである。このような低レベルの高速中性子照射場でAl(n,)Na,Mg(n,p)Na,Ni(n,p)Co,Fe(n,p)Mn,Ti(n,p)ScおよびTi(n,p)Sc反応等のしきい反応を導入して高速中性子スペクトルを測定した。K-10位置で生成される放射能は10~10Cであったが、大型Ge(Li)検出器を用いて微量放射能を精度良く測定した。同時にCu(n,)Co,Ni(n,n)Co,Ni(n,2n)NiおよびCu(n,2n)Cu反応を検討したが、放射能が弱く使用できなかった。この論文は臨界実験装置の低レベル高速中性子束に対する(n,)および(n,p)反応の使用に関する技術的問題をまとめたものである。
近藤 育朗; 瀬崎 勝二; 桜井 文雄
JAERI-M 6550, 22 Pages, 1976/05
JMTRに於て、箔放射化法による中性子スペクトルの測定を行なった。特に、0.1~1MeVエネルギレンジの中性子束の寄与を評価することを目的として、Ag(n,n')Ag反応を導入した。速中性子モニタをしてはInを、低エネルギ側には3種類の共鳴検出器を用いた。スペクトルの導出にはSANSIIコードを用いたが、それに必要な初期スペクトルとしては1次元SNコードANISNによる計算値を用いた。Ag箔の導入に当ってはENDEF/B-IVのAg(n,n')反応に関する励起関数を基にして編集を行い、Ag(n,n')Ag反応の断面積ファイルを作成してSANDII断面積ライブラリに加えた。SANDIIを2回ランさせることにより、無理のないスペクトルは得られると同時に、Ag箔の実用比の見通しが得られた。